2026.06.15

【作品紹介】
「雨の日には雨の中を 風の日には風の中を」
コラムとInstagramリール動画
公開のお知らせ

< 雨の日には雨の中を 風の日には風の中を >

相田みつを


暖かい春の陽ざしを


ポカポカと背中に受けて


平らな道をのんびりと歩いてゆく―


そんな調子のいい時ばかりはないんだな


あっちへぶつかり


こッちへぶつかり


やることなすこと


みんな失敗の連続で


どうにもこうにも


動きのとれぬことだってあるさ、


当にしていた


友達や仲間にまで


そッポをむかれてさ


どっちをむいても


文字通り八方ふさがり―


四面楚歌ッてやつだな


それでも


わたしは自分の道を自分の足で


歩いてゆこう


自分で選んだ道だもの―



雨の日には雨の中を


風の日には風の中を



涙を流すときには


涙を流しながら


恥をさらすときには


恥をさらしながら


口惜しいときには


「こんちくしょう!!」と


ひとり歯ぎしりを咬んでさ


黙って自分の道を歩きつづけよう


愚痴や弁解なんて


いくら言ったッて


何の役にも立たないもの―


そしてその時こそ


目に見えないいのちの根が


太く深く育つ時だから


何をやっても思うようにならない時


上にのびられない時に


根は育つんだから―



雨の日には雨の中を


風の日には風の中を―







【コラム】
作品< 雨の日には雨の中を 風の日には風の中を >について



各地で梅雨入りが発表され、空模様の変わりやすいこの季節。


気持ちもどこか揺れ動きやすいように感じられます。




今回ご紹介するのは、


「雨の日には雨の中を 風の日には風の中を」。




相田みつをは、どのように生きたのか。


それを一言で表すと、


このことばに集約されているのかもしれません。




雨の日には、雨をそのまま全面的に受け入れ雨の中を雨とともに生きる。


風の日には、風の中を風といっしょに生きてゆく…。


そこには、みつをならではの「常に前向きで積極的に生きる」という思いが込められているように感じられます。




この詩は、


順風満帆な日ばかりではない、


私たちの日々のありようを、そのまま映し出しているようです。




物事がうまくいかず、


思いどおりに進めないとき。


何をやってもうまくいかないように感じて、


立ち止まってしまうようなとき。


さらには、頼りにしていた人に背を向けられ、


どこにも行き場がないように思える瞬間も、


人生の中にはあるのかもしれません。




それでも――


「自分の道を自分の足で歩いてゆこう」と、


静かに、けれど力強く語りかけてきます。




雨の日には雨の中を、


風の日には風の中を。




状況を変えようともがくのではなく、


そのときの自分ごと受けとめながら、


歩みを止めないこと。


涙を流すときには涙を流し、


口惜しいときにはその思いを抱えたまま、


それでも進んでいく。




決して格好のよい姿ではないかもしれませんが、


そうして過ごす時間の中でこそ、


目には見えない「いのちの根」が、


深く、しっかりと育っていくのだと、


この詩は教えてくれているように思います。




相田みつを美術館







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次回は、2026年7月1日頃にまた違う作品のコラムとリール動画の公開を予定しております。

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