2026.02.02
< 裸の木蓮 >
相田みつを
いま庭の木蓮は裸です
枯葉一枚枝に残しておりません
余分なものはみんな落して
完全な裸です
しかしよく見ると
それぞれの枝の先に
固い蕾を一ッづつ
持っています
つまり木蓮にとって
一番大事なもの
ただ一ッをしっかりと
守りながら
冬の天を仰いで
キゼンと立っています
キゼンということばを
独占したかのように
裸の木蓮は
寒風の中に
ただ黙って立っています
この作品は、1980年、相田みつを50代なかばの作品です。
60歳で初めての本である「にんげんだもの」が世に出るまで、みつをはほとんど無名の存在でした。
人世において長い冬の時代にあった相田みつをの心の有り様を表現したかのような作品です。
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次回は、2026年2月15日頃にまた違う作品のコラムとリール動画の公開を予定しております。